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2015年2月

02/18/2015

「おもてなし」の準備は万全だろうか?

◆期待できる旅行消費の伸び

2015年の旧正月は、218日が「除夕」(日本の大晦日)、19日が「正月初一」(同元日)となり、一週間ほどの休暇となる。この時期、中国では毎年のことだが民族大移動が繰り返される。中国の「正月」(春節)は親類一同が集まるのが、習慣。この時期にそこにいない、つまり帰省しないということはありえないことだった。高速鉄道が発達したおかげで、飛行機に比べると安く、しかも短時間で帰省できるようになったが、高速鉄道がなかった数年前までは、航空機運賃は普通の労働者にとっては高額だったので、在来線の列車を利用する人が多かった。春節の帰省シーズンは移動が集中する-除夕を家族と一緒に過ごせなければ意味が無い-ので、チケットを取れない状態が続いたものだ。そのため、正月休みの前後にずらして休みを取る者も多く、前後一週間を入れて3週間位は、社内に空席が目立ってなんとなく「正月」気分が抜けないものだった。わかりやすく言えば、日本のお盆の時期、藪入りがだらだら続いているようなものかも知れない。ただ、一人っ子政策にともなう小家族化と都市化が進みつつある昨今は、この時期を利用して旅行に出かける人も増えている。故郷で親戚一同集まる代わりに、家族が一緒に旅行に出かける人たちが増えているのである。

大手旅行会社の携程旅行網(Ctrip)の調査では、春節の旅行に混雑する国内を避けて海外旅行を計画する人が5割以上を占めている。あくまでも計画であるからそのとおりになるとは限らないが、傾向は読み取れると思う。また14年に海外に出かけた中国人の数は1900万人に達している。大雑把に言って10人に一人が海外(海外には香港、マカオ、台湾を含む)に出かけていることになるのである。

中国の去年の社会消費品小売総額は10.9%伸びており、経済成長は7.4%とややスローダウンしたものの、消費はまだまだ旺盛である。ただベイン・アンド・カンパニーが発表した14年の中国の贅沢品消費は、前年比1%の減少となった。しかしながら、習政権の「倹約令」が出ていて、公用車や出張旅費、高級酒やブランド物の賄賂などの「官需」の消費は大幅に落ちている。この状況下でも贅沢品消費が伸びを維持したということは、民間の贅沢品に対する需要はまだまだ旺盛と言ってもよさそうだ。同調査によると贅沢消費の傾向も、単なる高級品の購入から、海外旅行などの体験型支出が増えているとのことだ。

中国国内で、物品を購入すると増値税が17%かかるため、税の負担は結構重い。その為、香港へブランド品のショッピング旅行に出かける大陸の中国人が多かった。香港は広東語だが、一応中国語なので普通話が通じにくいとは言え、「中国の一部」であり香港への海外旅行が人気No.1だったわけである。また、中国国内では、偽物をつかまされる可能性もあり、高級品になればなるほど国内での消費を避けたいという意識がはたらく。香港だとその心配が無いのと税金がかからないので人気の旅行先だった。ただ「体験型」を求める旅行者にとって、香港は少し物足りない場所で、その点日本は魅力的となる。東京ディズニーランド、富士山、温泉、旅館、食事、スキーなど日本ならではの「体験」ができる。今年の冬は、北京近郊の雪が少なく北海道は人気が高まっているようだ。

もう一つ大きな要因が元高である。その為春節の旅行計画先ではヨーロッパと極東ロシア、日本の人気が急上昇しているようだ。ルーブルは別格(?)として、円も12年の初めに1元=12円だったものが、13年に1=15円、14年末には19円台をつけているので、為替面でも日本は魅力的である。

 

◆お客様を迎える体制は万全だろうか?

日本の観光庁から発表された14年の訪日外国人数は1,341万人となり前年比29.4%増、一人当たり旅行支出額も151,374円となりこちらも10.7%の増加となった。特に伸びの大きかったのが中国人で、241万人、前年比83.3%と急伸した。一人当たり消費額も231,753円(13209,898円)と、ベトナムの237,814円についで、2位となった。ベトナム人観光客は12万人ほどにすぎないし、中国人が前述したように、家族連れの比率が高いということなどを考慮すると消費額も昨年に引き続き、実質1位と言えそうだ。

前述したように中国は今、海外旅行ブームを迎えている。1億人が海外に出かけており、訪日した中国人が240万人、つまり2%ほどが日本を訪れたことになる。この数字をどう考えるかである、多いと見るか少ないと見るか。私は、かなり少ないと見る。

JTB15年の訪日外国人旅行者の、1,500万人と予想している。日中間には各種の問題が存在するが、日本政府は1410月に免税品の対象範囲を化粧品、医薬品、食料品などにまで広げた。対応している店舗であればコンビニなどでも、5,000円以上購入すれば免税となる。政治面でも11月のAPECでは、日中首脳会談も実現した。151月には富裕層が対象と言えビザの発給要件も大幅に緩和している。ただ、今年は第二次世界大戦終結70周年という節目の年で、8月の日本の戦後70年談話と9月の中国の抗日戦争勝利記念日という大きな懸念材料は存在するが・・・。

表のように、トラベルズーアジアの情報では、「行きたい旅行先」では14年同様日本がトップで、比率も大幅に増加している。国内に準じることから気軽な旅行先であった台湾と香港が、「ひまわり学生運動」「雨傘運動」などで、人気を落としている。これらのことを考え合わせると、中国人観光客が急増すると思われるプラス要因が多い。15年の訪日外国人は1,500万人という前提で対応を考えると対応しきれないのではないかと懸念される。はじめて訪れた時の印象は重要である。リピーターを確保するには、中国人観光客が急増するという前提で対応を考えないといけないのではないだろうか。いずれにせよ、218日からの春節で今年の訪日外国人の動向を占えるのではないか。

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